ため息について
落ち込んだり、うっとうしい気持ちの時には、ついつい「はぁ~」と、ため息をついてしまいますよね。「ため息をつくと幸せが逃げる」などとも言いますし、あまりいいイメージを持っていないかもしれません。しかし、実はため息には、私たちにとても役立つ機能が備わっているのです。
それは【自律神経】を整えてくれる機能で、体と心を緊張状態から解きほぐしてくれます。【自律神経】には【交感神経】と【副交感神経】の2つがあります。【交感神経】は心身を「活動モード」にする、車のアクセルのようなものだと思ってください。一方、【副交感神経】は心身を「お休みモード」にする、ブレーキのようなものだと考えるとわかりやすいと思います。【自律神経】と呼ばれるだけあって、どちらも意識せずに機能しているため、日常ではあまりこれらの働きを実感しにくいかもしれません。
ストレスを感じ続けていると、緊張状態が持続され、常に「活動モード」でいることを余儀なくされます。つまり【交感神経】が働き過ぎている状態で、「お休みモード」に戻りにくくなってしまうのです。結果、何が起きるかというと、「眠れなくなる」などの症状が出てきます。
そこで、ため息の出番です。ため息の特徴として、通常の呼吸よりも息を吐く時間が長いということが挙げられます。これにより自然と「腹式呼吸」になりやすく、【副交感神経】をオンにして、「お休みモード」になることができるのです。アスリートが、大きく息を吐いてから競技をするような姿を見たこともあると思います。あれは、心身共に適度に「お休みモード」になることでリラックスし、いいパフォーマンスを発揮するためには、非常に理にかなった方法なのです。
これまでは、ため息をついている人を見るのも気が滅入っていたかもしれません。しかし、考えてみてください。何かうまくいかないことがあった自分を守るために、人はため息をついているのです。ため息も出ない世の中では、息苦しくてやってられないですよね。などと、つらつらブログ記事を書き終えて、「ふぅ~」と一息つく私なのでした。
この投稿へのトラックバック
トラックバックはありません。
- トラックバック URL
この投稿へのコメント