あっ、小学生がこけた
私がポケ〜ッと歩いていた時のできごとです。
小学6年生くらいの男子数名が楽しそうに下校しているところに出くわしました。
何かをきっかけに、ワーッと皆で走り出したと思うと、一人がドテッッとこけてしまいました。
こけた小6男子、立ち上がろうとしますが、膝が痛むのか動けません。
どうする、すぐそばにいる大人の私。
・・・私が「大丈夫〜?」と近づこうとしたとき
走っていった男子数名が走って戻ってきます。「大丈夫か〜!!!!」
こけた友達に駆け寄って、
各々がポケットやランドセルからティッシュ、ハンカチ、絆創膏を取り出し
「これ使っていいよ」「まず水で流した方がいいんじゃないかな」
「痛そうやなあ」「他に痛いとこないか?」と手際よく処置。アンド、思いやり。
何も出番のなかった私は、そばに立ち尽くして、パァァァァァア!
目が輝いちゃったかと思いました。
なんて素敵な友情なんでしょう!
なんて貴重な場面を見せていただいたんでしょう!と感動しきりでした。
こけた小6男子、膝はズキズキ痛いけど、きっと心はほわほわなのでは!
***
こんな素敵な場面に出くわした私は、
近くで誰かが困っているとき私たちにできることはいろいろあるんだ、
と気づかされました。
友達が転けたという場面ですぐ “自分にできること” を見つけ、ためらうことなく実行する。
「絆創膏はないけどハンカチはあるよ」「ごめん、何も持ってないけど、手を貸そうか?」
と自分にあるものを相手に差し出す。
自分の周りで誰がいつ転けてもいいように救急箱を持ち歩いている、なんて人はいないはず。
でも、ティッシュ、ハンカチ、絆創膏、手を貸す、声をかける・・・
一人ひとりの小さな力が集まって、その人は救われる。
モノがなくてもココロがある。
モノがないから「助けるのムリ」なのではなく、
誰でも持ってるはずのココロがそこに、そう!そこ!君のそこに、ココロ!ある!!
***
この場面と同じように、もし、周りに精神的な不調で苦しんでいる人がいたら、
小さな思いやりを渡してみませんか。
あなたが全部その人の力になってあげようとする必要はありません。
大きな救急箱をいつも持ち歩いていたら自分が疲れてしまうように、
自分を犠牲にしてまで誰かのためになろうとするのはあまりお勧めしません。
ほんのちょっと、ハンカチを差し出すような気持ちで温かい言葉をかける、
それで充分なのではないでしょうか。
その温かい言葉、温かい気持ちがいくつか集まることで、
その人はほわほわと救われていくのかもしれません。
***
恥ずかしながら・・・・・・
私はティッシュもハンカチも絆創膏も持っていませんでした。
苦し紛れに「もしもっと大怪我をしていたら大人の私だけが持っているスマホで救急車を呼んだぞ」
と思いつきましたが・・・
私の出番なんてなくてよかったよかった。
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大阪中津臨床心理カウンセリング
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