不登校について
【概要】
「不登校児童生徒」とは「何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しないあるいはしたくともできない状況にあるために年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたもの」と定義されています(文部科学省より)。
不登校の要因や背景はさまざまで、いじめや人間関係のトラブルによるもの、学習のつまずきや部活動等の挫折によるもの、生活の乱れや非行によるものなどが挙げられます。それぞれの要因が複合的に関わっている状態も少なくなく、不登校の要因・背景は、より多様化している傾向があります。
学校が本人の居場所として機能していない状態であり、安易に登校を促すことが本人をさらに追い詰めてしまう場合もあります。安全な場所、安心できる相手を求めての表現であり、そのことを理解した上での関わりが大切です。
【支援方法】
支援者が関わる方法として、カウンセリング、教育相談、適応指導教室の利用などが挙げられます。また、本人と同意がとれた場合は、家庭訪問を行うこともあります。
【社会資源】
利用できる社会資源は、スクールカウンセリング、教育支援センター、民間のフリースクールなどがあります。また、背景に発達障害などが疑われる場合は、医療機関や療育機関でのサポートが必要になることもあります。
【カウンセリングの効果】
本人とのカウンセリングでは、言葉でのやりとりだけでなく、遊びの中に表現されるテーマなども手掛かりに、「学校に行かない」という行動をとっている意味について共に考え、復学や自立を目指します。
また、家族とのカウンセリングでは、本人との関わり方や、学校との関わり方について考えたり、家族自身の困っていることと向き合ったりすることで、本人の居場所となる家族に安定感をもたらす効果があります。